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2021年10月24日

未来の選挙の妄想 民主主義の続きの続き

民主主義は、キリストやブッダなど世界宗教の基となった宗教的思想が萌芽だった。人は皆等しい、自分も相手も同じ人間だ。差別してはならない。神が人を作り、「神」「仏」がそう言っているからだ、と唱えた。

ヨーロッパでは、それが1800年程経って、18世紀のルソーが「人間不平等起源論」

と「社会規約論」という本の中で進化発展させた。

「人間不平等起源論」の中で、ルソーの理想とする国家は、「国のあらゆる機構が、すべての人々の幸福だけを目指して働くような国」と書いている。そして「社会契約論」では、「人間は自由なものとして生まれた」が、実際は奴隷のように何かに縛られて生きている。どうしてこうなったのかは分からないが、「解決することができると信じる」と書いている。

その答えが、民主主義国家の仕組みだ。

大切なのは、「解決できる、解決する」という意思を基にしていることだ。「神」が創ったからではない、「神」の創った国に戻るのではなく、人として生まれた存在として、人の「本質」に基づいてこれから正しい国や社会を作っていくのだ、と言っていることだと思う。

人の本質とは何か。それは、自由であることと相手を思いやる感情のことだ。自分の存在を否定されそうになったら自分の尊厳を守る、家族が襲われそうになったら守る、知っているものが困っていたら助ける、この自由と愛と協力共同することが人間の本質なのだと言った。(脳内ホルモンがそう作用している。愛情ホルモンのオキシトシンは子どもを守るために敵だと判断したものを攻撃する。自分の遺伝子を守り未来に生かし繋げていくというのが、生命体の本質なのだ。)

よく昔は良かった、昔は人情味があったと言っているが、それは思い出の世界、つまり都合よく整理された記憶の羅列による判断だ。人の進歩や社会の進歩は直線的ではない、ときに戻っているように見える螺旋的な進歩なのだと理解した方が正しい理解に近いと思う。

物質(運動)が、有機物となり、生物となり、人間にまで複雑化し進化してきた流れも直線ではなく、全生物死滅のような自然環境を何度も経て、より高度に複雑に進化してきたと同じように、人間が創りだした社会も思想も複雑化し精緻になって進化して生きたと考えるのが正解に近いと思う。「神」の創出も人間の進歩であり、大きな誤りでもある。

哲学も同様に、稚拙なものから始まり、複雑に精緻に発展してきた。科学も同様、音楽も美術もスポーツも発展してきた。それに伴って人間の感性も変わってきた。感性で言えば、ローマ時代では人間とライオン、人間同士の殺し合いが娯楽だった。殺戮が日常だったときの感性は、今は無い。映画やゲームの世界でしか見られない。(残念ながら、一部の国家では刑の執行やその後の死体をぶら下げるということがあるようだ。)

民主主義は、「すべての人を同じ人間として尊重せよ」「お互いを対等な人間としてリスペクトし合う」ことを原則として、法律・政治の仕組みを作るものだ。

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