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2021年9月23日

現在人類は、全人口を養えるだけの富(余剰生産物)を創造できているのだろうか?

おそらく、食料は充分あると思う。食べ残しなど食料廃棄の問題もある。食料の保存貯蔵技術の進歩、輸送の技術、調理加工技術、冷凍冷蔵技術、生産量のデータ管理、灌漑技術、気候情報と予想、などなど、食料に関する技術が高度に発達しているので、費用をどうするかだけで解決できそうだ。異常気象に正しく対応できれば全人口が食べていける。

次は、衣服だが、これも食料と同様行けると思う。住居も、木材ではなく、レンガやコンクリートや石膏ボードなどを使えば、大丈夫だと思う。

地球世界は、科学技術の発達で狭くなった。情報は瞬時に世界中で共有できる。フェイクニュースを見極めることは重要だ。

重要なのは、医療と教育だ。これは今現在でもいくつかの国々で実施されているが、無料とすることで全員が恩恵を受けることができる。どんな地域でも診察ができるネットワークを作るところまで人類は来ている。

娯楽だけは、自らの嗜好で楽しんだら良い。労働時間もおそらく半日(3時間程度)で行けるはずだし、休日も150日以上、180日(半年)くらい出てくるはずだ。昨日の話のようにのんびりと好きなことをやって暮らしていけるはずだ。娯楽そのものが今とは大きく変わるだろう。想像もできないくらいに変化すると思う。

ポイントは、いわゆる「富」と言われている、数字上の「財」だ。これは、今は資産運用、投資という形で、数値のやり取り(移動)だけで、その数値が増えて行っている状態に見える。現在の経済の根本を詳しく理解することができていないので、何とも言えないが、現物を生産するという経済の原点から考えると、数値のゲームのように思えてしまう。

いったい、数値の移動だけで増加していく「資産」とは、何を生み出し、何が増加しているのだろう?これはもっと高く売れる予想がするという期待・思惑・欲望が増大しているだけのように見える。

1%の人たちの持っている資産のほとんどが、この妄想で出来ているのではないだろうか。それが数値ではなく金という金属であったとしても同様だ。この金がいくらの値があるのかも同じ意味合いだと思う。紙幣も貨幣も、株券(今は紙の株券が無くなったと聞いている)も、「価値」だけの存在として、価値が価値を、一方から一方へ持ち主を移動させるだけで増大し、また一瞬にしてその価値が消えて行くこともある。

これって、どういうことなんだろう? 妄想の夢がはじけて消える、シャボン玉。未来の約束、約束を必ず果たすというあなたへの信頼、あなたを信用します、それが価値?

マルクスは、価値は労働者が生きてさらに労働する活力を生み出し、子を産み育て、次世代の労働力を生み出すためにかかる費用を基に構成されているといった。労働者が貧困になり生きて行けない状態を、生み出した富が収奪=搾取されていると言った。その状態はきっと大昔からあったのだ。奴隷も農奴も労働者も同様に搾取されてきたのだ。

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