みやじいのひとりごと13「新しい人への妄想」
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「みやじいのひとりごと」はAsTobe最年長(67歳!)メンバーのみやじいが、日々考えたことをつらつらと書き綴るエッセイです。

第13回のテーマは、「人とは何か」。

それでは、本文に入ります。

みやじいのひとりごと13「新しい人への妄想」

2021年10月28日

民主主義を考える時に、やはり個人としての“人”を考えて行く必要がある。

“人”とは何か?という問いを立てる必要がある。

「人とは、物質運動が最高に複雑に発展してきたものだ」

このように、自分自身の存在を自ら答えて生きていく。いや答えないと納得できない存在になってしまったのだ。そこまで複雑に発展してきたのだ。人間の本質的な機能として脳を作ったため、生き方も社会の中での過ごし方も複雑になり、沢山のことを学び身につけなければならず、10年以上もかけて教育されてようやく人間になる。本能のままに生きている動物ではなく、法やルールや倫理といった、人間としてのスキルを身につけて人間になる。

親や学校で、あなたは人間ですよと知らないうちに教え込まれ、コンピューターのОSのように思考の根源を形作られる。そして、日常の生活をワードやエクセルやパワポやツイッターやゲームソフトを使って楽しんでいる。その大本は、C言語のように、遺伝的な能力が根底で働いている。

そして、その結果、人間は「生きる意味を考えてしまう存在」にまで到達したと言い換えて良いのではと思う。なぜかというと、生き延びるために必死になる必要性、そのために割く時間が少なくて済むような生産性(食料の調達力=食料を自ら生み出す能力)を持つに至ったからだ。自由に脳を働かせる時間が出来てしまったのだ。

と、こんな風に考えて納得して生きて行く。もしくは、人は神が創ったものだ、と納得して生きている人は世界中にいる。

脳は出来事の原因と理由と結果を結び付ける。OSの働きだ。そしてもっとも人間らしいソフト、“こころ”というものを作ってしまった。

人間が考える時、原因と結果を結び付けて説明できる理由を探す。これは、生き延びるために、食べ物の場所を覚え、この植物は食べられる食べられないということを判断するために記憶して、またいつ頃食べられるようになるかも覚えて生き延びてきたからだ。

これは、未来予測だ。これを食べたら生きられる、いつ頃にここに来たら食べられる、だから後何日くらいしたらここに来ようという予定を意識することだ。時間の意識(過去から現在そして未来への流れ)が組み込まれていることが、人間の思考の大きな特徴だと思う。

時間の流れで物事を考えるというのは、物語を描くということだ。生まれるという過去があり、生きて生活している今があり、その延長で未来を想像することができる。その時間の流れに理由という法則を組みこんでいるからだ。神によって作られたから、死んだ後は、光り輝く神の国に行くという未来への物語だ。

どうやって生きていくかという問いも、物語で学ぶ。自分だけのヒーローを見つけ、憧れ真似て育っていく。仮面ライダーに憧れ警察官、ブラックジャックに憧れ医者?(それは無いかも、、、(笑))しかし、「小さい時のあなたのヒーローは誰ですか?」という問いかけによるキャリアコンサルティングはナラティブアプローチとして実際に理論化されている。物語を考える、物語で考えるは、時間を生きる人間には必要な思考方法なのだ。

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