みやじいのひとりごと14「新しい人への妄想Ⅱ」
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「みやじいのひとりごと」はAsTobe最年長(67歳!)メンバーのみやじいが、日々考えたことをつらつらと書き綴るエッセイです。

第14回のテーマは、「人とは何か」。

それでは、本文に入ります。

みやじいのひとりごと14「新しい人への妄想Ⅱ」

2021年11月03日

先日ワニガメを捕獲した白輪剛史氏(iZoo園長)がテレビに出ていた。白輪氏は、その前には、逃げたペットのニシキヘビも確保している。今テレビによく出ている爬虫類ハンターで、爬虫類が大好きで、爬虫類の売買と爬虫類園の経営をやっている人だ。

氏がなぜ爬虫類をそれほど好きになったのかと問われて、爬虫類の展示会に行ってハマったらしい。その後爬虫類を飼いたいと親に相談したら、蛇はダメだけど亀なら大丈夫と言われて飼いだしたとのことだ。氏はその後内緒でトカゲを机の引き出しで飼ったらしいが、家族は蛇じゃないので認めたらしい。親が全否定ではなく、部分的に認めてあげたことがはじまりだったとのことだ。

人間が物事を好きになってハマっていくのは、子供が興味関心を持って面白い、やってみたいと思ったことを、親や周りの大人たちが全否定せずに、認めてあげることが大切な事なのだと番組でコメントしていた。

好きなことに熱中できるのは、好きなことに出会った時に、周りの大人たちが背中を押してくれるかどうかにかかっている。子供の好き嫌いはハビトゥス、環境が決めるというのは本当なのだと思った。未来の人間がどんな人間になるかは、大人たちの関り方にかかっているということだ。子供に好きなことを好きなようにやらせることが、子供が熱中して生きていける人間になるポイントになるということ。

ここでさらに大切なことは、子供の自由を認めやりたいと思ったこと、やりたいと思ったことを好きにならせる、そうした大人にどうしたら成れるかということだ。おうおうにして、そんなことばかりやって遊んでいないで勉強しなさい、そんなことでは食っていけない、そんなことで食っていける人は僅かな特別な人なの(あなたは、特別な人間ではなく普通の平凡な才能しか持っていない子供なの)だからそんなことより勉強しなさい、と「普通」の親は言ってしまう。大人がどう「普通」から変わるかが、むしろ大きなポイントなのかもしれない。

正直言えば、子供をすでに持ってしまった大人に変われというのは難しい。その人が大きな失敗やネガティブな経験をしていない場合は特に難しい。変わる必要があると思わないからだ。その人が自分の好きなことをやって成功してきた人なら、その人は子どもも好きなようにさせる。だが、好きなことを諦めて成功した人は、子供の好きなことを諦めさせる。好きな事では成功はせずに、違うこと例えば勉強をやって成績を上げて良い大学に入って就職をしてそれなりの地位を得ることが、人生での成功だと思い込んでいるからだ。

好きなことを諦め、それでも自分が納得できない成果を得ていない大人で、経済的に困窮していない場合は、子供の自由にさせる場合がある。好きなことをやりたかった自分の夢を託すという意味合いで。だが、経済的に困窮している場合は、人生そのものに諦めを抱いてしまい、子育てそのものを諦める。ゼロではないが、大人が変わるのは難しい。でも変わるのが人間だと信じていたい。どうやって変わっていくかだ。

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