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2021年11月17日

「信じる」ということは、思考の根源のことになる。自己概念(自分は何者という問いの解)を創る時の土台となっているものだ。

その土台が、赤ちゃんの時に、母親や父親や祖父母や兄弟からの情報提供で作られている。もちろん本人の肉体的な感性(感覚神経の敏感度など)によって受け取り方は異なる。が、そうした情報交換(コミュニケ―ション)によって形作られる。それを性格とか個性とか特性とかいう言葉で表現される。

そして、その自分の性格や個性・特性を好きと思うか嫌いと思うかで自己概念がポジティブなものになるかネガティブなものになるかが決まる。ポジティブなものならば幸せな人生を歩む可能性が高い。が、ネガティブな自己概念だと辛く苦しく、あまり幸せ感も薄く、つまらない人生を歩むことになるかもしれない。

だが、この自己概念も変えることができる。情報のやり取り、コミュニケーションで作られたものだから、コミュニケーションの質を変えたら変えることができる。コミュニケーションの質とは、何の情報交換をするかという情報の中身のことと、どんな風に交換するかと言うやり方のこと、そして受け取る自分のクセを理解して情報を受け取ること。これは自分の感覚神経がどんな感度を持っているかという感度のレベル、どんな情報に敏感になっているかと言う情報の中身に対する敏感さだ。

これは、アンテナと同じだ。アンテナは電波を探知する。人間の感覚も人の言葉とその裏に隠れている感情を探知する。アンテナは短波対応なのか長波対応なのか、FMなのかといった対応する電波が決まっている。アンテナの性能はその対応する電波の周波数の幅と弱い電波をどれだけ察知できるかという感度、そして一つの固定された方向ではなく自らの首を振って360度の全方向からの電波に対応するという柔軟さが求められる。さらには、自ら電波を出してその反射してきた電波を捉え解析することで相手を把握し理解している。

人間のコミュニケーションもこんな風に、幅が広く敏感でどんな情報にも的確に反応できるようになったら、生きやすくなるだろう。もちろんそれには、感知したが取捨選択して対応する、それは聞き流すという言葉で表現できる自己防衛と、経験からくる老齢さという柔軟性が含まれている。

自分の性格を変える。アンテナで言えば、どんな電波に合わせるのか、感度をどこまで上げるか、首ふりの角度を何度まで広げるかということだ。人間の性格で言いかえると、何に興味関心を持つかということ、他者の気持ちを感じるスキルをどこまで身につけるか、どんな人たちの言葉を聴こうとするかだ。

さらに具体的にいえば、興味関心の中身だ、お金や出世や研究か物づくりなのかあるいはそれが音楽なのかダンスなのかスポーツなのか、しっかりと相手の言葉を最後まで聴き、その時の表情を読み取る観察力を身につける、さらに言えばガンガン一方的に話す人だけでなくうつむき加減で控えめに話す人の声をしっかりと聴こうするかどうか、また同年代や同性だけでなく老人や子供、自分と違う趣味や仕事を持っている人、他国籍の人も分け隔てなく話し、聴こうとするかだ。


「みやじいのひとりごと」は今後も不定期に掲載予定です。

どうぞお楽しみに!

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