「みやじいのひとりごと」はAsTobe最年長(67歳!)メンバーのみやじいが、日々考えたことをつらつらと書き綴るエッセイです。
第15回のテーマは、「若者に考えてほしいこと」。
それでは、本文に入ります。
みやじいのひとりごと15「新しい若者への妄想」
2021年11月09日
子供たちをどう教育するかを少し考えてみたが、大切なのはその子供たちを育てる現在の若者たちが、未来の人間となる子供たちを育てる親になるかということが大切になってくる。
何度も書いているが、人間はなりたい人間になることができる。人間はイメージしたものは必ず実現する。そのように脳が働くからだ。イメージは鮮明な方がより確実に実現できる。もちろんその時代における科学と生産力に規定されるが、その時代の中でそれにふさわしくイメージは実現される。
そのことは天才と言われる人たちが実証している。モーツアルト、ダ・ビンチ、エジソン、大勢の権力者たち。もちろん全員が成功したわけではない、ゴッホや宮沢賢治のように挫折した人達(死後賞賛されている)も居る。そうした偉人と言われている人だけではなく普通の人も普通になりたくて普通の人として自らの人生を全うし、満足感を持って死んで行った人たちも多くいると思う。だから、人間社会はここまで豊かに発展してきたのだと思う。
普通の人たち、庶民と呼ばれる普通の人たちの大半が、平穏で飢えることなく生きて行くことができる社会が出来ているのだ。その人たちの少なくない人が今貧困へと落ちていっている現象がみられる。これが政治の問題であり、多くの庶民、普通の人たちにとって問題となっている。普通の人が平等に幸せに生きていける公平な社会を作っていくことが、今の日本の普通の大人たちの使命なのだろう。
今の日本の社会で、庶民ではなく、普通の人ではない、天皇と言われる家の血をつなぐ人たちがいる。75年前まで存在していた身分社会の権威の象徴だ。敗戦によって支配したアメリカが効果的に支配を続けるために憲法に残し温存したシステムだ。
冷静に考えると、そうした高貴な血筋も、2000年前、3000年前は高貴な家柄の人たちではなかった。なぜなら高貴と言われる身分の存在は無かったからだ。
未来の社会を考える時に若い人たちに考えてもらいたいのは、こうした歴史と呼ばれる物事の捉え方だ。原因と結果の連続として今という社会を捉える見方。今の自分があるのは去年〇〇したからだ。なぜ〇〇をしたのかと言えばその三年前に△△を知ったからだ。なぜ△△を知ったのかと言えば、・・・と現在を何かの結果だとして捉え、その原因を探っていくという考え方を一度やってみて、究極の原因を自分なりに見つけてほしい。
そうしたら、次は、時間の流れに沿って、原因と結果の流れで物事を理解しながら、今に戻ってきて、現在を理解するという仕方を試みてほしい。
みやじいの場合は、それを繰り返して行ったら、130億年前のビッグバンに行きついてしまった。そしてそこから時間を進めながら、繋がっている何か糸のようなものは無いかと考え続けている。それが「哲学」だ。物質運動は、発展し、互いに絡み合い、影響し合い、複雑になり、物理学的な法則だけではなく、化学的な法則となり、有機的なものになり、自らのコピーを創り出し、「命」を創り出した。そして脳を創り出し、人間の脳を通して「自分は何者なのだ」という問いの答えを探るまでに発展してきた。これが歴史だ。