2021年9月28日
SDGs のネット上のジャパンプラットフォームという団体の説明があった。
「キーワードは『Leave No One Behind(誰一人取り残さない)』2030年までを期限とする世界共通の17の目標により、貧困や飢餓や暴力を撲滅し、地球環境を壊さずに経済を持続可能な形で発展させ、人権が守られている世界を実現することを目指しています。」
「政府だけでなく、世界中でヒアリングを行い、オンライン調査で1,000万人以上が参加したものも含め、世界が合意した目標です。」と書かれている。
これは宗教ではない。人類の科学的な客観的な判断で得られた行動指針だ。世界の国々が、人びとが自らの判断で合意したものだ。理性的・科学的な判断だ。
科学とは反論する自由が保障されていることだと言われている。宗教のように神の存在を信じるところから始まり反論が許されないものではなく、反論が許されている。あるものが科学かどうかは、反論が許されているかいないかが判断基準となっている。
以前に書いた「人新世の資本論」(斎藤幸平)では、SDGsの批判が書かれている。SDGsのような経済発展を基にして環境問題の克服は出来ないと齋藤氏は言っている。だから、SDGsは現代の科学としての提案であるということが言える。
科学だから、反論や別の視点からの提案がなされるべきである。また、新しい科学的見地が発見されたら、組み込んでいったり、別の行動提案が行われるべきである。
17の目標は以下のようになっている
1.貧困をなくそう 2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を 4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう 6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに 8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤を作ろう 10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを 12.つくる責任 つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を 14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう 16.平和と公正を全ての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう
標語的で抽象的だが、それぞれのもとに具体的な達成目標が採択されている。
重要なことは、どうやって実現していくかだ。
人間の進化と他の生物の進化には大きな違いがある。
生物の進化は、何世代もかけてDNAを組み換えて、適者生存という選択を行って進化している。進化とは環境に適応して、生存数を拡大し子孫を残してくようになるということだ。人間はそれを知能によって克服し、知識の蓄積と伝達によって変化=進化してきて、さまざまな環境で 生存できるようになり、個体数を増やし、子孫を増やしてきている。
知識の蓄積と伝達、それが、科学であり教育である。SDGsも教育していくことが必要だ。